タケプロン服用中にアルコールを飲むとどうなる?

 

病院で薬をもらうとき、「お酒は控えてください」というのはよく聞くセリフです。タケプロンはプロトンポンプ阻害薬ですが、単純に「胃薬」と認識している人も多く、それならアルコール(飲酒)は別のいいのでは? と考えている人もいるでしょう。

 

ここでは、タケプロンとアルコールの関係を見ていきます。

 

タケプロンの添付文書からアルコールの影響を見る

 

医薬品によっては、アルコールが効果に影響を与えたり、副作用を増やしたりするものがあります。そういった医薬品は添付文書に「アルコールは併用注意」などの記述があります。

 

しかし、タケプロンに関しては、添付文書にはアルコールに関する記述はありません。

 

タケプロン添付文書:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00043499.pdf

 

つまり、タケプロンとお酒の飲み合わせに関しては特に問題にならないということがわかります。

 

タケプロンとアルコールの問題とは?

 

添付文書から見ると、タケプロンとアルコール(お酒)の飲み合わせは問題ないことがわかりました。とはいえ、それだけでタケプロンとアルコールの併用がOKと言ってもいいのでしょうか?

 

ここで注意したいのが、なんのためにタケプロンを飲むか? という部分になります。

 

  1. 胃潰瘍
  2. 逆流性食道炎
  3. 機能性胃腸症・機能性ディスペプシア

 

タケプロンの服用が必要になるケースはいろいろですが、中でも特に多いのが↑となります。そして、それらの中で「胃潰瘍」と「逆流性食道炎」に関してはアルコールは控える必要があります。

 

胃潰瘍とアルコール

 

まず第一に、アルコールを飲むと、胃酸の量が増えて胃壁を刺激しやすくなり、胃潰瘍ができたり、悪化させたりします。

 

そして第二に、アルコールが胃の粘膜上のたんぱく質を固める作用があるので、粘膜が壊れて浮腫が起こり、そこに胃酸がかかって潰瘍ができやすくなるというリスクもあります。

 

逆流性食道炎とアルコール

 

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流してしまうことで起こります。本来は胃と食道の間にある「下部食道括約筋」がフタの役割を果たしますが、アルコールを飲むとこの下部食道括約筋が弛緩し、逆流しやすくなるのです。また、飲酒によって胃酸も増えるので、逆流する量が増えて症状を悪化させます。

 

しかも、お酒は炭酸のことが多く、炭酸は胃の負担を増やすため余計に悪影響なのです。

 

なので、炭酸の「ビール」「ハイボール」「サワー」「シャンパン」や、アルコール度数の強い「ウイスキー」「ワイン」などは控えることとされています。最低限、かなり薄めた焼酎の水割りくらいにしておいたほうがいいでしょう。

 

以上のように、胃潰瘍や逆流性食道炎の場合、症状を悪化させる可能性があることからお酒を飲むのは避けるべきなのです。タケプロンを服用するということは、これらの病気を抱えている可能性が高いので、そういった意味ではタケプロンとアルコールの併用はかなり相性が悪いということができるでしょう。

 

無理にタケプロンとアルコールを続けるとどうなる?

 

タケプロン復調中に飲酒をすること自体にはそれほど問題はありませんが、アルコールは胃潰瘍や逆流性食道炎などの回復を遅らせたり、悪化させる可能性があります。その結果、タケプロンの服用期間が延長されてしまう恐れがあるのです。

 

タケプロンにも耐性があるため、長期服用になるとだんだん効果が薄れてしまう可能性があります。そうなると、別の医薬品に変えないといけなくなったりなど、完治までの時間が伸びてしまいます。体の負担が増えるだけでなく、コスト面も気になります。

 

したがって、タケプロンを飲んでいる間(胃潰瘍・逆流性食道炎の治療をしている間)はお酒はできるだけ控えるべきです。

 

どうしてもアルコールを飲まないといけないなら

 

ここまで解説したように、タケプロン服用中は「胃潰瘍」「逆流性食道炎」などの治療中であることが多く、アルコールの併用はおすすめできません。なので、もし晩酌など一人で飲む機会が多いようなら、タケプロンを服用している間だけは避けたほうがよいでしょう。

 

そして、冠婚葬祭や仕事の付き合いなどでどうしてもお酒をすすめられてしまうときは、「炭酸」「アルコールの強いお酒」は避けるようにしましょう。一応「今胃潰瘍なので・・・」と言っていったんは断り、それでもしつこくすすめられるようなら、「じゃあ、薄めの水割りで…」などといってかわすようにするのがオススメです。

 

また、うっかりお酒を飲みすぎてしまったときは、次の日の逆流性食道炎が悪化する可能性があります。だからといって、「今日は調子が悪いから…」といつもよりタケプロン服用量を増やしたりしてはいけません。きちんと決められた用法を守って、またイチから治療を始める気持ちを持ちましょう。